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罪を赦す権威

2018年04月08日
川崎 献一師
マルコによる福音書2:1~12

先週のイースター合同礼拝には、クリスマス並みに多くの人が集いました。世間ではウサギの絵がイメージされるイースターですが、多くの教会では卵が用いられます。卵の殻は、お墓が空っぽになっていた事実を表わします。卵から命が生み出される意味から、死から甦られたイエス様の復活の出来事を喜び、お祝いするのです。クリスマスにもイースターにも祝会が伴います。教会では「礼拝だけしか行いません」では人が集うことは非常に難しい現実があります。昔も今も人の思いは本質的には変わりません。本日のテキストでも、大勢の人が集まったとあります。

<これはイエス様が宣教と同時に癒しの御業を行っていたからです。宣教というのは、神の言葉、つまり当時はユダヤ教で使っていた聖書の言葉を正しく説き明かすことがイエス様の第一の奉仕でした。それはイエス様の父なる神に礼拝を献げていることです。そして礼拝堂に限らず、一般の住宅でも礼拝は出来ます。イエス様の下へ集まってきた人の心の動機は何でしょうか?勿論、イエス様の話を聴きに来たことも確かでしょう。いや、それ以上に、それまでのイエス様の働きの噂が地方一帯に口コミで広がっていました。イエス様の働きは、当時の人々の需要を充分に満たしてくれたことです。つまり、様々な病気を癒す力があるイエス様の魅力です。そのイエス様の話なら、聴く価値はあるだろうという考えです。多分に御利益的な本音を持っている人が集まっています。中風の人を運んできた四人の男もそうでしょう。イエス様を求めるのに、一概に御利益信仰がダメではないことを学びます。御利益にも種類があります。お金を儲けたいとか、この世で成功して多くの人から称賛されたいという思いもあるでしょう。イエス様を求める人は「何故、こんな病で苦しむのか。イエス様なら治せる筈だ」という純粋な思いがありました。イエス様には、どんな病をも癒す力がありますが、その病気の原因を知っておられる方です。それは医学的な意味ではありません。本日のテーマに繋がることです。イエス様の時代も、現代にも共通点があります。当時は「この病を癒して下さい」という願いが本音でしょう。「この罪を赦して下さい」ではない筈です。現代では「この病を治してください」は、教会というより病院に行くべき問題でしょう。そして、教会に対しては「心がホッとしたい」「クリスチャンの人と交わってみたい」または「礼拝の後の祝会が楽しみ」という声が子ども達中心に聞こえそうです。中々「この罪を赦して下さい」という思いで教会へ初めて来たという人は少ないのではないでしょうか?イエス様は、家の屋根をはがしてでもイエス様の力を受けたい、つまり中風という脳卒中、その後遺症で体に障害まである人の病を癒せるのはこの方だけという人達の姿勢を信仰と認められました。信仰がなければ罪は赦されません。キリスト教信仰の目的とは「罪の赦し」なのです。一方、患者を連れてきた人の目的は「病の癒し」だったでしょう。この神の御心と人の思いの違いを導かれるのが御言葉です。逆に罪の赦しの宣言を批判するのが律法学者たちです。イエス様を神の子と認めていないため「神を冒涜している」という的外れなことを思うのです。周りの人達は、イエス様に魅了されているので水を差すことは言えません。只、口に出していなくてもイエス様にはお見通しです。宗教指導者やイエス様の弟子たち(献身者)には特に厳しいイエス様です。/p>

癒しを求める人々は大人であっても「幼子のような信仰がある人」ではないでしょうか?9節、どちらも口で言うことは簡単です。イエス様は、その両方を実現させる方です。先に罪の赦しの宣言を受け入れた人は、更に念願の病の癒しまで受けたのです。この赦しは、イエス様に繋がり続けることが前提です。この約3年後にイエス様は、十字架で死なれます。本日の7節にある神への冒涜罪が適用されます。多くの律法学者たちが悔い改めなかったのです。中風の人のみならず、イエス様に病を癒された人々は、どんな思いになったのでしょうか?

イースタ礼拝では「罪を赦す権威」がある方が、死から復活なさったことを実はお祝いしているのです。「罪」とか「死」とか嫌な言葉を使うからキリスト教はダメだという人もいます。真理に無知だから言ってしまうのでしょう。これからも私達は、伝道をします。宣教の中心はイエス様の十字架と復活です。宣教は癒しの御業も含め聖書全体の教えですが、肝心な中心点を強調することが伝道です。クリスマス、イースタ―は多くの人が集う意味ではビッグイベントです。感謝なことでありますが、毎週の地道な教会の働きも聖霊の力によって導かれます。聖霊こそが罪を悔い改めさせます。そのことを信じて祈り、赦された喜びに満たされることを今後も聖霊なる神に期待します。真理が語られる教会へ行ってみましょう!

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